文学座こどもげき《みんなのアトリエ》:参加レポート
プラットフォームデザインlab 松本ゆい
コラム

文学座こどもげき《みんなのアトリエ》:参加レポート

プラットフォームデザインlab 松本ゆい

目次

企画説明

2026年7月18日〜21日まで、信濃町にある文学座アトリエが、《みんなのアトリエ》になりました。舞台美術・音響・照明・身体表現などのワークショップとお芝居をあわせて楽しめるアートイベントです。
1回ごとに参加することも、いくつかを組み合わせて1日ゆっくり過ごすこともできます。子どもも大人も、それぞれの楽しみ方で過ごせる4日間のプログラム。今回は、プラットフォームデザインlabの松本と原田が、それぞれ親子で参加したレポを書いていきます。

 

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ワークショップ【美術さんとつくる舞台セット】

私たち親子は4日間のうち、1日目の「美術さんとつくる舞台セット」、「人魚の海」に参加しました。息子は小学校1年生。最近は暇があると自由帳に絵を描きまくっているので、美術にも何かしら興味を持ってもらえるのでは、と期待して参加しました。

開場時間、だだっ広いアトリエに入ると、ど真ん中にお絵描きエリアがあり、子ども達は絵を描きながら待てるようになっていました。
早速フラフラと吸い寄せられ、絵を描く息子。

ここで嬉しかったのが、同じ空間で親が荷物を置いて俯瞰して見られる構造になっていたことです。アトリエのぐるりに客席があり、ゆったり座って子どもを見守ることができました。
子どものケアはスタッフさんがしてくれるので、親は安心して座っていられます。親も子も、それぞれ快適に過ごせるようになっていました。

ついつい運営側に注目してしまいますが、もう一点特筆したいことが、とにかく多くのスタッフさんがいたことです。そしてそのスタッフさんがみんな気さくで活気がある。子どもに慣れている。人数調整や移動の誘導もとってもスムーズ。チームワークがとにかく良い!これはやはり劇団の強みでしょうか。
何よりスタッフのみなさんが場を楽しんでいたので、だからこそこちらも楽しめたし、安心感がありました。

さて、やっとこさワークショップのご紹介です。
美術ワークショップの内容は、水の泡の工作、海の生き物を作って壁に貼る、美術パネルに落書き、バックステージツアーなど、盛りだくさん。この時間に作った美術が、全てこの後の芝居「人魚の海」の美術となります。

製作は、厚紙やアルミホイル、油性マジックなど、家庭にある材料で作ったので、「こんな簡単に作れるものでも美術セットになるのか」と、美術が身近に感じられました。

それぞれの島に分かれての製作ですが、次々描く子もいれば、じっくり描く子もいて、子ども自身のペースで作ることができます。うちの息子はじっくり派で、一つの水の泡に細かくデザインを描き込んでいました。

息子が作った水の泡
水の泡を吊る息子

作った水の泡を自分でバトンに吊って、海の生き物を作って壁にはり、そして真っ青な美術パネルにチョークで落書き!たくさんの子ども達がぎゅーぎゅーになりながら夢中で描いていました。
その間、大きい子どもは床にチョークラインを引き、その上からビニールテープで線を引くという繊細な作業も。

チョークラインの紐を引っ張ってはじくなんて、なかなか稀有な経験ですよね。やることがマニアックで良いな〜、などと感心していると、向こうではバトンの昇降をミニチュアの仕掛けで説明するコーナーが始まっていました。

木枠に滑車とロープが仕込まれたミニチュアで、繋がれたバトンを昇降させることができます。客席からは見られない舞台の仕掛けを、見て体験できるコーナー。実は私はこれに一番感動しました。
「舞台の仕掛けって面白いよね」という着眼点から、子ども達にわかりやすく、さらに体験できるように、わざわざミニチュアを作ってしまう、その想いよ。何もかも想像の上をいっていて、ワクワクが止まりませんでした。

ミニチュアのバトン仕掛け。すごくわかりやすい。

ワークショップも大詰め。最後は、みんなで作った水の泡を吊ったバトンを浮かせるというメインイベントです。
子ども達の「3・2・1 あがれー!」という掛け声の後、バトンが上がると同時に照明と音楽が入り、会場から「わあーー」という歓声が上がりました。

これはもう本当にたまらない演出で、気持ちも最高に盛り上がりました。音響と照明と美術で、空間があっという間に別世界になることを、このワークショップは教えてくれました。

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