こえのわ2025年度 活動報告会レポート
プラットフォームデザインlab
コラム

こえのわ2025年度 活動報告会レポート

プラットフォームデザインlab

目次

アフェリエイト広告

2部 : 意見交換会

【テーマ1】公演時の託児サービスについて

○現状の課題

劇場や団体が公演をするにあたり、託児サービスを用意していても、利用が思うように伸びていない現状がある。

主な理由:

・公演期間の中で託児回がある日は限られており、その日にピンポイントで合わせるのが難しい

・天候や移動の負担、子どもの体調や気分による不確実性を考えると予約することに躊躇する

・土日の混雑した日に小さな子どもと移動するのが想像以上に大変

以上のことから、「利用したい気持ちはあるが、ハードルが高い」という実感が多く語られました。

○改善のためのアイデア

・託児の流れや、スタッフや空間の雰囲気などを写真付きで事前に共有する

・託児中、子どもがどのように過ごすかを具体的に伝える

特に、託児サービスの「見える化」によって安心感を高める必要性が強調されました。「託児付き」といっても、劇場施設内の会議室等での簡易的な預かりなのか、外で過ごすのか、保育園のような環境なのか、など内容に差があり、それが分かりにくいことも課題です。

また、託児付き公演情報自体が十分に届いていないことも指摘されました。託児付き公演情報の探しにくさ、既存の演劇情報サイトでもフィルタ機能がないのが現状です。 「情報があるのに届かない」状態が大きな障壁になっています。

また、託児を提供する側の団体やプロダクションが、子育て当事者の意見を受け取る機会が少ない場合もあり得ます。当事者が託児に求めるものは何なのか、どんな情報が欲しいのかを文書化して発信していくことで利用率が上がる可能性もあるので、「こえのわ」がその役割を果たしていきたいと考えています。

○劇場側の視点

参加してくださった劇場職員の方からは、「託児は重要だが、現場では優先順位が分散しがち」 という実情も共有されました。利用者の声が届くことで初めて改善が進む、という双方向の関係性の重要性が示されました。

【テーマ2】親子向けイベント・ワークショップ について

○子連れイベント開催の方向性

プラットフォームデザインlabでは、来年度に対面イベントを実施する予定です。 単なるイベントではなく、「同じ立場の人と出会える場」としてたくさんの方にご参加いただきたいと考えています。イベント実施にあたり、ご参加の皆さんからもご意見をいただきました。

・大人と子どもが安心して参加できる設計
・大人同士がじっくり話せる場をつくる=その間、子どもが安心して楽しく過ごせる環境を整える

・子どもの過ごし方の選択肢(別室で完全託児なのか、親と同じ空間にある遊び場で自由に遊ぶのか、ねんねの赤ちゃんなら親のまわりでゴロゴロできるなど、子どもの状況によって居方を選択できるようにしたい)

○「こえのわ」イベント開催の課題

・子ども向けワークショップ設計の難しさ

・年齢差(乳児〜小学生)への対応

・安全性と楽しさの両立

・多様な視点の必要性(企画はメンバー4人だけでなく、 俳優・制作・保護者など様々な立場の意見を取り入れることで、 より実態に合った内容になる)

○「イルンジャー」という考え方。うたうははごころさんの事例

ママさんコーラス演劇 うたうははごころ

参加してくださったうたうははごごろメンバーの方からは、「イルンジャー」という、子どもを見守る役割の紹介がされました。基本的には子どもの親や現場関係者で子どもを見守るけど、それを手伝ってくれるのがイルンジャーで、子どもの行動が理解できる、尊重する、妨げないでいられる人たちを集めて、イルンジャーとして配置し、子どもを見守っているとのこと。子どもが楽しくその時間や空間を過ごすために、見守りの目を増やす事例を紹介してくださいました。

○子ども向け作品における情報のみつけにくさの課題

・公演・イベント内容が分かりずらいと参加をためらってしまう

・怖いシーンや大きな音などの情報不足 → 大人向け作品の「トリガーアラート」のように、子ども向けにも事前情報が必要という提案がありました。

【テーマ3】サイトへの期待と今後の課題

○サイト内で行ったアンケートでは、今後読んでみたいコラムの内容として、以下のテーマが上がりました。

・子育てをしていない舞台芸術関係者の声

・託児サービスの一覧化

・ユーザー同士の交流が可能な会員制の掲示板等

・助成金・制度情報

など、より実用的で横断的な情報へのニーズが挙がりました。

また、根本的な課題として、経済的余裕(シッター利用など) 、家族のサポート体制や環境によって活動継続の可否が左右される現状も共有され、 長時間拘束や遅い時間帯の仕事が多い業界全体としての課題があらためて浮き彫りになりました。

まとめ

今回の報告会を通じて、「こえのわ」は単なる情報サイトではなく、

●舞台芸術活動をしていて、且つ子育てについて考える方の声を可視化し、具体的な解決に向けた対話の機会を積極的に持ちやすくする

●記事等の発信を通して、出会い・繋がる場を作る

●課題を共有し、改善に向かうための機会を作る

という役割を持つプラットフォームになりつつあることを実感しました。これからもさらなる発展を目指して、「子育てと舞台芸術の両立において、本当に必要な支援とは何か」を課題に、取り組んでいきます。

アフェリエイト広告