わがやのスケジュールお見せします!⑤

対象者の紹介

今回教えてくれたのは…舞台照明家Eさん

(配偶者:舞台音響家、お子さん:長男/小学校3年生、次男/小学校1年生)

夫婦2人とも小屋入りして、子供達が正常に学校に行けて、問題なく舞台が進行している時ほどドキドキしています。

いつ何時学校から連絡があるか。

綱渡りのような紙一重の生活に、なんとか皆様の協力の元この仕事をやれている事に感謝して頑張って行こうと思います。

子育て座談会~俳優編①~(後編)

子育て座談会~俳優編①~ 前半はこちら

5.小1の壁にもいろいろある

カブトムシ ちょっとお話、聞きたくって、ライトさん。あの、小1の壁の話を。

ライト 小1の壁。めちゃくちゃ高かったです。今も高いです。何が高いかって、ま、うちの場合ですけど、小学校にね、行きたがらなくなっちゃったんです。なぜかと言うと、小学校は勉強しなきゃいけないから大変なんですって。
保育園って、大体遊んでるし、すごい楽しかったから、やっぱ保育園の方が良かったみたいな感じになっちゃって。子供が保育園と小学校のその差にぶつかったのをサポートしな
きゃいけない、って壁だった気がします。

カブトムシ う~ん。

ライト 今自分で言ってて思ったけど、子供が壁にぶつかったってことなのかもなあ。うち、小学校に上がるタイミングで、ここしかないと思って引っ越しもしちゃったので、友達もいない状態で小1になったから、あぁ、行かせるのが大変だな…っていう。

カブトムシ そっかぁ…。

ライト あとは、学童にも入っていて、6時にお迎えに行くっていう、そこの時間がちょっと変わったとか、そういうことはあったりするんですけど。

まあ、うちは「明日行きたくないなぁ~…」とか「今日は荷物が多いから行けない~…」とか、そういう感じです。でも、小1の壁って、みんな違うんだなって思ってます。

カブトムシ そこのケアというか。

ライト そう、子供をひたすら励ます時間ばっかりになってます。ひらがな勉強してきて、鏡文字を全部先生に直されてめちゃくちゃへこんで、もうやだ!できない!みたいなのを、毎日励まし続けてます。……励まし疲れてます(笑)。

カブトムシ それで仕事に影響とかってありました? 小学生になってリズムが変わるとか…。

ライト 変わりました。めちゃくちゃ変わった。

実は、新しい環境に慣れるのが苦手な子だなって思ってたので、4月から6月は自分がメインのプラン仕事はほとんど入れなかったんですよ。無理だなって思って。6年間で今年は0歳の時に次いでスケジュールゆっくりにしてます。去年よりも仕事は全然減らしました。自信なかったので。

松本 今も娘ちゃんはまだ壁ですか?

ライト まだまだです。小学校に上がったら、みんなひとりでランドセル背負って行く気がするじゃないですか? うちはランドセル背負うと「あ~、重~い、後ろ倒れちゃう~」ってわざとするくらい行きたくない(笑)。ので、今日も自転車で送ってきました。

でも、これはみんなに伝えたいんですけど、1年生だけじゃなくて2年生とか3年生でも親御さんと来る子ってわりといて、あ、今ってそうなんだ、自分たちの頃とは全然違うなって。

最近初めて、家出てから「今日は大丈夫」って、突然ひとりでピュピューンって行って、夫と涙した日があったんです。次の日あっさり「今日無理」ってなって自転車で行ったんですけど(笑)。

ちょっとずつ、半分ついて行ったら後はひとりで行く、とか、そういうのを1歩進んで2歩下がる、いや、3歩進んで2歩下がったり? しながら、まあまあやってます。

松本 夏休みはどうするの?

ライト 夏休みは毎日学童に行きます。基本的には。うちの学童わりと楽しいらしくって、大丈夫そう。うちの子、保育園行ってたから、つい最近まで夏休みって存在知らなかったんですね。「7月半ばから8月の終わりまで、学校行かないんだよ」「その期間全部学童に行くんだよ」って言ったら、「え!すごく嬉しい!」「超最高じゃん!!」って言ってました(笑)。

松本 うちも、今上の子が年長なので、それこそママたちが小1の壁に戦々恐々としてて。

前よりも母たちの繋がりが強くなって、「学童はどこ行かせる?」「それだと条件的に放課後保育だね」とか、集まってはそういう情報交換、みたいな。

あと、小学校上がるまでに、雑巾を絞れるようになりましょうとか、和式トイレ使ってみましょうとか、そういうことが言われ始めてきて…。

ライト 誰から言われるんですか? それ。

松本 保育園だよりみたいなのに書いてあったり、あと、うちは通信教育やってるんですけど、そっちでも、小学校に行くまでにこれやれるようになろうねっていうのがあって…おたまでお味噌汁をすくう、とか、そういうこと?

ライト あ、給食当番あるから。

松本 そうそう、そういうのなのかな。なんかあれもやらなきゃ、これもやらなきゃみたいな、すごいこの1年、小1に向けてドキドキしちゃう。うちの子はどうなるのかな…って。保育園よりも小学校低学年の方が大変だみたいなのをやっぱり話で聞くから、うーん、落ち着かない…って思います。

ライト 本当にそれは…でも、それで言ったら、小学生のための準備は私、全然しなかったです。ひらがなも、全部読めはするけど書きは鏡文字出ちゃうくらいだったし、和式トイレ未だに使えないと思います。今、和式トイレ使う場所も無いし、学校以外でどこで練習するんだろうって思ってるうちに……でも、山小屋とか行ったら困るから、いつか練習しようとは。

あと、ちょっとそういう話になったから言うんですけど、男の子のことよく分かんなくて。大変じゃないですか? トイレ事情。

松本 うちは保育園で立ちトイレの使い方の練習をしてくれて助かりました。それとは別に困ってるのが、外出したときに夫がいない場合、息子を1人で男性トイレに行かせることになるので、自分がついて行けないのですごく心配で。汚いところ触ってないかな、こぼしてないかな、とか。うちの子結構身体が大きいから女子トイレにはもう連れて行けなくて、そこで男女差のハードルを感じます。女の子だったら一緒に行って確認できるけど。

ライト そっか。それ考えたことなかった。

松本 小さいうちは全然、一緒に女子トイレ行けると思うけど、ちょっと大きくなってくると、そういう問題も出てくるかなって。そして、それに関しては何も解決できないな~、みたいな。

カブトムシ あと、お風呂?

松本 お風呂もいつまで一緒に入ろうかなとかは考えます。そろそろお父さんに任せたいんだけど、今はお父さんが帰ってくるのが遅いから…そろそろ、もうひとりで頑張ってねっていう感じかな。 だんだん性教育的なこともね。始まってくる。考え方が。

ライト え、難しい。難しいよー。難しすぎるぅ…。

おもち めっちゃ分かります。私は女の子で、女の子として育てられたんで、年頃になったときに、なんて言うか、危険なタイミングの対処の仕方とか、身をもって分かることがいっぱいあるけど、男の子は、男の人生を通ってきてないので、どういうときに危ないとか、あるいは男ならではのこういうの嫌だった、とかが、私はきっと分かってあげられないから、どうしてあげればいいんだろうみたいなのをやっぱりちょいちょい思いますね。

自分の目の届かないところで…じゃないですけど、どうしても分かってあげられないことがあるんだろうなと思うと、葛藤があります。

わがやのスケジュールお見せします!④

対象者の紹介

今回教えてくれたのは…舞台美術家Rさん(配偶者:グラフィックデザイナー(フリーランス)、お子さん:長女6歳(保育園年長))

夫には、稽古期間は週1〜2回、お迎えを担当してもらっています。

夫やシッターさんに迎えに行ってもらうことで、舞台の仕事を継続できている状態です。

娘が大きくなってきたので、保育園お迎えの後に稽古場へ連れて行けることも増えましたが、関わっているカンパニーの方々の理解に感謝しています。

子育てにおいては、イレギュラーなことが多い働き方をしているので、理想的な「ルーティン」を作りにくい生活になってしまっており反省ですが、夫と一緒に協力しながら、愛情をもってこれからも育てていきたいと思っています。

現場を離れた今思うこと

今の生活について

舞台の現場から離れて4年がたちました。

その間二人目が生まれたのですが、その長女がとにかくよく病気にかかります。

2歳になったばかりの彼女は、ミルク/乳製品アレルギー・アトピー性皮膚炎・喘息と、あらゆるアレルギー疾患があり、毎月の定期受診が外せない上に、クループや低血糖などで入院を繰り返しています。

あと食物アレルギーの負荷テストでも入院をするので、最近ではずいぶん入院慣れしてきました。

今現在私は福利厚生が手厚い会社でパートとして働いているので、保育園からの突然の呼び出しや、子の病気による当日の欠勤、入院による突然の長期欠勤などにも柔軟に対応してもらっています。

聞けば同僚の中には介護のために私以上に欠勤している方もいるらしく、そういった家庭の事情に寄り添ってくれる会社を思うと、会社のために働く意欲が高まります。

舞台の現場から離れて4年。

長女を授かったのをきっかけに、小さな団地に引っ越したのですが、敷地内にうち専用の畑をもらえたので、今はアスパラガスと茎ブロッコリーとトマトを育てています。

すごい適当に育てているので、茎ブロッコリーの葉は信じられないくらい青虫に食われ、まわりではモンシロチョウがひらひら舞い、アスパラは収穫のタイミングがわからず木みたいに成長し枝葉をのばし、この先どうしたら良いのか、野菜を育てるって簡単なことではないなと実感しています。

毎朝フェイスパックをしながら床掃除することを日課とし、働いて、子どもと一緒に帰り、夕方になれば洗濯を取り込み、夜は子どもが寝たらこっそりアイスを食べてストレッチをする。毎日同じように過ごしています。

舞台が日常にあった頃と今に至る経緯

私は15歳の頃から地域劇団に入り、俳優活動を始めました。その後もずっと俳優を続けていましたが、27歳のときにスタッフへ転職。まずは演出助手から入り、その後は舞台美術の工房で美術を学び、同時に演出部でも働き、とにかく声がかかれば職種を問わずなんでもやりました。

現場をしていた時は、毎回違う団体と関わり、そんな中で縁ができた団体と新作をつくることに喜びを感じ、毎日が刺激にあふれていました。

もともと物語が好きで、ドラマも映画も舞台も小説も美術展も、好きなものがたくさんあり、その好きが仕事につながっていることに幸せを感じていました。

32歳で結婚したとき、まわりに子どもを育てながら現場をやっているスタッフの方がいたことから、現場と子育てを両方やりたいと強く思うようになりました。

子育てと仕事を両方続ける方法について色々想像しましたが、そもそも子どもができるかどうかわからないし、または子が健康かどうかもわからない状況で想像するのは難しく、とにかく授かったらその時考えよう、ということで妊活を始めました。

34歳で1人目を妊娠し、その後もできる現場だけは続けていましたが、1人目が産まれると今度は2人目が欲しいという気持ちが強くなり、そうなると現場復帰への積極性が持てなくなり、だんだんと仕事が無くなり、1人目が3歳になる頃には舞台の仕事は完全に無くなり、近所でのパート1本になりました。 2人目が産まれた今は、もう自分から復帰をするための努力は全くしなくなりました。

わがやのスケジュールお見せします!②

対象者の紹介

今回教えてくれたのは…俳優Aさん(配偶者:会社員、お子さん:長男6歳、長女2歳)

まだまだ上手くいかないことも多いし、子どもの成長と共に新たな課題も出てくるから大変です。こちらも日々成長です!

わがやのスケジュールお見せします!③

対象者の紹介

今回教えてくれたのは…照明家Bさん(配偶者:会社員、お子さん:長女7歳)

こうやって時間で書き起こしてみると、娘の帰宅時間までに帰る日は稽古場にいる時間が少ないなあと感じるし、現場に出ている日は家事に使える時間が少ないなあと改めて思います。24時間のうち、自分のパフォーマンスが落ちるので寝る時間は削れない!(寝ちゃうし!)ので・・・いろいろな事を効率的に行い今を乗り切っていくしかないんでしょうね。